混合診療は、得か損か?


混合診療のメリットは?

現行では、「少しでも保険外の薬や診療が入っていると、それ以外の診療内容が全て保険適用の治療法だとしても、その受けた治療行為の全額が自己負担となってしまう」のですが、その弊害がなくなります。

一つの薬や検査のための高負担がなくなる

こうしたケースで多いのは最新抗ガン剤のケースです。日本では薬の認可に時間がかかるため、アメリカなどで使われていて効果も期待できる新しい抗ガン剤が、保険適用で受けられないことがあります。その他、乳ガンの際の乳房の再建術や腫瘍マーカーなども2回目からは自由診療ですので、こうした場合も高額医療費を払うことになります。

混合診療のデメリット

日本医師会は基本的に反対の立場をとっています。その理由として「患者の負担の増大」「患者の経済力による医療上の差別化」「医療の公共性・平等性の崩壊」など挙げています。つまり「混合診療が導入されると、自由診療分が払える人は良い治療を受けられ、それが払えない人は受けられなくなってしまう」という意見です。

今後も注目すべき医療制度改革

現在小泉首相の指示で構成された「規制改革・民間開放推進会議」から、混合診療を含めた医療に関する様々な改革案が出されています。「医療」とは自分自身の身体に関することで「まさに身近な問題」なのですが、どうしても分かりにくい話になりがちです。当協会のコラムでは、おって医療制度改革の話題を分かりやすくお届けしていきたいと思います。