ピロリ菌:その検査法と除菌法


ピロリ菌の検査方法

【便検査】
便の中にピロリ菌の抗原があるか測定する方法。検便の要領で出来て、精度も高い検査法。

【血液検査・尿検査】
血液や尿などを採って、ピロリ菌に感染したときに出来る抗体の有無を調べます。

【呼気試験法】
ピロリ菌が、胃の中で尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する働きを利用した検査法。尿素を口から投与して、15〜20分後に呼気を採取し、呼気中にある二酸化炭素の比率でピロリ菌の有無を調べます。

【内視鏡を使う方法】
組織を培養して調べる「培養法」、検査薬の色の変化で調べる「迅速ウレアーゼ試験」、組織を染色して顕微鏡で調べる「組織鏡検法」があります。

ピロリ菌の除菌方法

【使用する薬】
2種類の抗菌薬と胃酸分泌を抑える薬を7日間、朝食後と夕食後の1日2回服用します。抗菌薬は胃酸が強いと作用しにくいため、胃酸分泌を抑制する薬を併用して、抗菌薬の効果を高めます。

【副作用】
薬の服用中は約30%の人に、下痢・軟便・味覚異常などの副作用が表れることがあります。比較的軽度の場合が多く、服用が終了すれば通常は消失します。ただし、0.1%程度とごく稀ですが、重症な薬疹や薬剤アレルギーなどが表れる場合があります。

【成功率】
除菌の成功率は、現在のところ約80%といわれています。除菌が成功したかどうかは、治療終了の4週以後に、吐く息を調べる「尿素呼気試験」を行なって判断するのが一般的です。

    

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