50人に1人がアルコール依存症


男性の50人に1人が依存症

厚生労働省の調査によれば、日本人男性の約2%がアルコール依存症とされています。アルコール依存症の怖いところは、進行すると身体依存になるところです。一度身体依存になると、心のもち方を変えるだけでは、克服できないのです。
2日酔いでたまに朝寝坊する程度ならば、まだ引き返せます。しかし、身体依存の段階まで進んだら、この体質は一生続きます。一度やめたとしても、何かの拍子に再開してしまえば、またお酒がないといられない生活が始まってしまうのです。

アルコールは大脳を麻痺させる

人は、なぜお酒を飲むのでしょうか?お酒に含まれるアルコールは、大脳の機能を麻痺させます。大脳は人間活動の中枢で、知性や理性も全てコントロールされています。アルコールで大脳を麻痺させることによって、嫌なことを忘れて明るく楽しくなれるのです。

肝臓に障害を引き起こす

しかし、健康への悪影響もかなりあるのが事実です。アルコールの障害として、よく知られているのは肝臓障害です。大量のアルコール摂取により、脂質を代謝するという肝臓の働きに障害が起き、中性脂肪の消費ができなくなります。このため、肝臓に中性脂肪がだぶついてアルコール性脂肪肝が生じます。また、アルコールと一緒に食べたつまみで肥満を招くなど、その他の障害も多いのです。

うつ病との怖い関係も

心の病気、特にうつ病はアルコール依存症のリスクを高めます。気持ちが落ち込んでいたり、不安感が強いときには、アルコールの効果に過剰に頼りやすく、アルコールが治療薬のようになってしまうことがあります。しかし、以前と同じアルコールの効果を得るために、より多くのアルコールを飲む必要が生じ、依存症になってしまうリスクも高まるのです。
それだけでなく、アルコールの常用自体がうつ病のリスクも高めます。ある調査によれば、「1日3合以上飲む人」の自殺率は、「時々飲む人」の2.3倍になります。

    

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