違いもきちんと知っておこう


前もって知っておくことが大切

薬局でジェネリック医薬品への切り替え希望を伝えて説明を求めた際に、薬剤師から「必ずしも全く同じ効果が得られる保証はありません」と言われ、かえって不安になって変更しなかった、という経験がある方がいらっしゃるかもしれません。少々専門的な話になりますが…急に言われて不安になるより、前もってしっかり知っておいていただきたい情報です。

添加物や剤形が違うことも

ジェネリック医薬品には先発医薬品と同じ成分が使われます。しかし、新薬に使われている特許は、成分の特許である「物質特許」以外にもあります。物質本体を溶けやすくしたり、安定させための添加物には「製法特許」が関係します。錠剤・カプセル・粉状などの形状には、「製造特許」が関係します。「製法特許」や「製造特許」が切れていなければ、同じ添加物を加えられなかったり、薬の剤形が違うことで、身体への吸収速度などが変わる可能性もあります。

有効性にプラスマイナス15%の誤差

ジェネリック医薬品の認可には、先発品と比べて有効性に関して統計学的に差がないことが求められます。しかし、統計学的にはプラスマイナス15%の範囲は差がないと判断されるので、ジェネリック医薬品が先発品よりも15%効果が少ない場合もありえます。(もちろん、効果が15%高いこともあります。)

医師への情報の少なさ

ジェネリック医薬品は先発品と比べ、その医薬品に対する情報が少ないと言えます。先発品を使っていれば、医薬品を使った時に患者に何か問題が起きても、膨大な情報から答を導き出せるという安心感が医師にはあります。一方、ジェネリック医薬品では少ない情報から答を出さなければなりません。こうしたことが、医師がジェネリック医薬品の導入に積極的でない理由の1つです。

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