秋には「季節性うつ」にご用心!

夏が終わると・・・

人間の身体の中には自然の変化に適応する仕組み「生体リズム」が組み込まれています。1日単位周期のものもありますが、季節にも生体リズムがあり、夏には男女とも男性ホルモンの一種であるテストステロン分泌量が1年の中でピークを迎えるので気分が高揚します。それが秋を過ぎるころには高揚感が落ちていきます。日が短くなって生物リズムのリセット機能がうまく働かないと、気分が落ち込みやすくなります。秋は「季節性うつ」になりやすい季節なのです。

要注意の症状

季節が寒くなるにつれて次の症状が出る時は要注意です。
◇集中力や思考力が落ち、以前なら出来た事がうまく出来ない
◇しょっちゅう悲しい気分になる
◇睡眠時間は長いのに、朝起きられない
◇1日中、横になって過ごしたい

早めに気づこう

7人に1人が一生のうち一度は経験するといわれるほど、うつ病は身近な病気になっています。症状の軽い「軽症うつ」の段階では仕事もこなせますが、治療をせずに長期間放っておくと症状が悪化して自殺の危険さえあるようになります。「うつ」は「軽症うつ」の段階できちんと気づいて対処すれば、重症化せず回復も早いのです。軽い段階で十分に休養するなどの適切な処置をとるためにも、自分が「うつ」なのか早めに気づくことが大切です。

身体に症状が出る場合も

「憂うつな気分が続く」といった精神的な症状だけが初期症状とは限りません。自分では気分の落ち込みを感じていないのに、身体症状に出ている場合があります。寝つきが悪い、眠りが浅い、目覚めが早いといった睡眠障害、食欲不振や慢性的な便秘や下痢といった消化器系の不調などです。その他、疲労感、頭痛、肩こり、目のかすみなど、不調の症状も多岐に渡るのです。秋は自身の身体と心にしっかり向き合い、健康不安に陥らないようにしましょう。

   

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