高周波音で脳から健康に


高周波音が脳を活性化

高周波音を含んだ音を聞かせる実験で、PET(陽電子放射断層装置)で脳を調べると、脳幹や視床下部の血流が増え、感情や感性に関わる部位や、自律神経や免疫などを担う部分が活性化していることが分かりました。また、高周波音を含む音楽を聴くと、リラックス状態で出やすい脳波であるα波が多くなります。

高周波音は自然の中に多い

高周波音は、虫や鳥、木々など様々な生き物の音が入り交じる深い森などに多く存在し、テレビや自動車などの都市型の音にはほとんど含まれていません。人が聞き取れる音の周波数は2万ヘルツが限界と言われていますが、熱帯雨林の音は13万ヘルツになることもあります。こうした音は聞こえていなくても脳には作用しているのです。

認知症などにも効果あり

医療現場でも、音楽を病気の治療や健康維持に役立てる「音楽療法」が取り入れられています。好きな音楽を歌ったり聴いたりすると、認知症やアルツハイマー病の発症を高めてしまうホルモンを抑え、こうした症状を和らげることが注目されています。音や音楽の健康効果についての科学的な解明はまだなされていませんが、町の商店街やオフィスで高周波音を流す試みや研究なども始まっています。

好きな音楽が一番! CDは疑問符?

癒しのCDが多数発売されていますが、CDでは基本的に2万ヘルツ以上の高周波音をカットするので、こうしたCDの効果を疑問視する専門家もいます。ただし、好きな曲を聴くのは間違いなく良いこと。リラックス効果を引き出すには音色の優しい曲がいいと考えがちですが、自分が好きならばロックでも構わないそうです。生活習慣や健康状態によって合う音楽も変わるので、その時の自分に合った音楽を見つけましょう。

    

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