「禁煙」・・・どうして難しいの?


禁煙すれば、効果があるのに・・・

タバコを吸うことによる害についての研究結果が出る一方で、禁煙による健康改善の研究結果も多く出されています。例えば、スコットランドで「公共の場での全面禁煙が施行されてから1年間で、心臓発作のために入院する人が17%も減少した」という調査が明らかになっています。

それでも、禁煙出来ない人が多いのは?

もちろん日本でも、禁煙による良い効果の研究結果が出ています。50代でタバコをやめれば、そのまま吸い続けるより40%以上も肺ガン死亡率が減るそうです。このように、禁煙すればかなり効果があるということが知れ渡っているにも関わらず、なかなか禁煙出来ない人が多くいるのも現状です。どうして、禁煙は難しいのでしょうか?

身体的依存と心理的依存

喫煙している人の多くには、ニコチンが消失すると集中力の低下やイライラなどが起こるという、タバコに含まれるニコチンへの薬物依存である身体的依存があります。そして、喫煙が生活の一部になっているという、喫煙習慣による心理的依存もあるのです。

同時に2つの依存を克服する必要

禁煙が難しいのは、2つの依存を同時に克服しなくてはならないからです。身体的依存にはニコチン置換療法を施し、それと同時に、心理的依存に対して心理的ケアを行なうという、2つの依存を同時に克服することが禁煙成功への近道です。

※ニコチン置換療法とは
ニコチンパッチやガム等の禁煙補助薬で、ニコチンを補給することで、禁煙による離脱症状を緩和しながら禁煙に導く方法です。投与するニコチン量を徐々に減らし、身体的依存を上手に克服し、最終的にニコチン製剤の使用を終了します。

    

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