仕組みをしっかり知っておこう ~メニエール病~
本当は違ったかも…

めまいを起こす耳の病気として知られているのが「メニエール病」です。以前めまいの起こる病気としてよく名前が出たため、めまい症状の人がメニエール病と診断されることが多かった時期がありましたが、今になって精査すると、それほど多いメニエール病患者が実際にいたのかは疑問が呈されています。

症例は数%程度

「初めて症状が出たのが60歳以下」「回転性のめまい」「少なくとも30分以上めまいが続く」「日にちをおいて発作を何度も繰り返す」「めまいと同時に耳鳴りや難聴の症状を伴う」、これらの点をほぼ網羅しているのがメニエール病で、現在はめまい症例の約5~10%に過ぎません。内耳にある「三半規管」「前庭」「蝸牛」は、リンパ液で満たされた袋のような構造になっています。メニエール病は、このリンパ液の代謝が悪くなってリンパ液がうまく流れなくなり、内耳の内側にリンパ液が過剰になって膨れたような状態となり、それにより耳の働きに問題が起こる病です。

難聴や耳鳴りも

メニエール病が「蝸牛」のみに起こっている場合は難聴や耳鳴りだけの症状となります。一方、三半規管や前庭を含むところにまで及ぶと、難聴や耳鳴りだけでなく、めまいも起こります。メニエール病で起こるめまいは、難聴もしくは耳鳴りが一緒に起こります。つまり、めまいと一緒に難聴か耳鳴りが起きていない場合はメニエール病である可能性は低いのです。

ストレスとの関係が大きい

メニエール病患者の発作がどのように起こるかについて、人生の大きな節目、例えば転居や転職、結婚や身内の逝去などがあった後に発作が起こることが多いと、以前から多くの研究者により指摘されています。このことから、メニエール病の発症にはストレスが大きく関わっていると考えられています。治療としては、内耳の循環や代謝を改善する薬や、しばしば利尿作用のある薬などが使われます。

    

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